長期投資研究ブログ~50年後の未来~

米国、日本株の注目企業分析、新テクノロジー分野の市場分析

在庫最適化ソフト開発、去年(2018年)12月マザーズ上場の今後注目企業 ”リンク”

世界中の無駄を10%削減する

小売、卸売り、製造業という3つの業界をターゲットに在庫の完全な自動最適化を目的に開発、販売を行っている。

リンクが開発をしているソフトウェアパッケージ ”sinops (シノプス)”は,Strategic Inventory Solution(戦略的在庫最適化ソリューション)をもじって、造られた造語であり、3つの領域での汎用が目的とされている。

事業内容

小売り業用のパッケージだとSinops R6と呼ばれる、需要を予測し自動で発注するシステムを開発している。これにより、無駄な在庫を削減しコストのカットによるキャッシュフローの改善、また自動化による人員削減で人件費カットなどあらゆる面でで収益アップにつながる。

また、それに付随するアプリの開発、実装サービスも行っており、Sinops PadやSinops GOTと呼ばれる発注作業を効率化するために使われるアプリなどパッケージ群として相互に価値を生み出すような提供の仕方をしている。

 

卸売り業の提供するのは、Sinops Wと呼ばれるキャッシュフローの最適化システムであり、こちらも人員削減、無駄な在庫削減、欠品削減という在庫管理にはもってこいのコンテンツになっている。

 

最後に製造業。Sinops Mは中長期の需要を予測するシステムであり、常に治療の在庫を確保し販売しなければならない製造業にとって、在庫がかさばりたまっていくのを自動予測によりあらかじめ防ぐことができるというかなり画期的なものである。

主力は小売り向け

売り上げに占める割合は、小売り向けのSinopsR6が圧倒的に多く、国内のアプリを含む稼働店舗数は4392店舗に達成している。また、納入予定も拡大傾向であり、今後も主力分野は伸長する見通しである。現在、主要な販売先としては、ダイエー、日本アクセス、イシダであり、特に日本アクセスの売り上げ高に占める割合は27.2%とかなり高い。

 

自動予測のメリット

ある小売店でたとえば、卵を100円値下げすると、過去の卵の需要データから販売個数がどのくらい上昇し、さらにそれが全体の収益にどれくらい影響をあたえるかを瞬時に数値化できる。また、隣で売られているほかの卵の販売数はどのくらい減少するのかなど、他商品への影響も総合的に数値化できるのが特徴である。

 

自動発注のメリット

日用品、食品、雑貨などは国内の消費量からも発注量が多く、特に生もの、総菜などは製造からの販売可能期間が短いゆえに、発注、検品作業が比較的多くミスなども発生しやすい。また農作物などは、天候や時期にも発注量、販売量ともに左右されるため、自動発注による欠品や廃棄のロスはかなり削減できる。

 

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